カレッジと技術専門学校は人気が高く、修業年限が1年から3年まで（実習期間も含む）の実践に即した技術専門プログラムを開設しています。コミュニティカレッジの中には、総合大学の最初の2年間の科目に相当する科目を履修できる大学編入プログラムを設けているところもあります。4年制プログラムの後半の2年間の就学は、大学へ編入の申請をして許可された場合可能です。

全国に175校あるカナダコミュニティカレッジ協会（ACCC）会員の高等教育機関は、コミュニティカレッジ、カレッジ、技術専門学校、ユニバーシティカレッジ、セジェップ（Cégep）など様々な名称で呼ばれています。いずれもビジネス、業界、公共サービス分野の即戦力養成の必要性に対応するという重要な機能を携えており、さらに就職志望の高卒者、キャリア志向の大卒者、また生涯教育の場を求める成人に対する教育ニーズに対応しています。本来はコミュニティのニーズの変革に沿った技術資格認定プログラムを開設していましたが、現在は少なくとも18校が学位や応用学位を授与する権限を持っています。

修業年限2年から3年（もしくはこれより短期間）のカレッジプログラムは特定の職業教育を目的としたカリキュラムだけでなく、一般教養プログラムも開設しています。事実、かなりの数の大学卒業者が学位取得後、就職に必要な技術を身につけるためにカレッジで学んでいます。カレッジのカリキュラムは通常大学より職業教育に重点をおいており、少人数クラス、メインキャンパス以外での開講、教室に対するラボの比率の高さ、対話型の授業形式等が特徴で、入学基準も緩やかになっています。実習や生涯教育科目などを含む職業教育関連プログラムは入学基準が様々で、分野はテクノロジーから芸術まで広範囲にわたっています。カレッジは情報技術、鉱業、環境、ホスピタリティ・観光など多くの分野で著名な中核的研究拠点（COE）を形成しています。カリキュラムと実習は、将来高度で特殊な技術を持つ労働力となるように組まれています。これ以外にも、ヘルス、ビジネス、学歴アップグレード、応用芸術、ソーシャルサービス、成人リテラシー、大学進学準備などでフルタイムやパートタイムのプログラムが開講されています。

カナダのカレッジのユニークな面は、雇用者志向のカリキュラムが国の経済政策に呼応する総合教育機関内に導入されていることです。カレッジは時代と共に進化する教育機関で、地元コミュニティの経済的・社会的なニーズに対応するために絶えず変革を続けています。それゆえ中にはISOの認定を取得しているカレッジもあり、社会の変わり行く学習のニーズに対応するために質とレベルの追求に惜しみない努力を続けています。

大学編入プログラム
総合大学で学位の取得を希望する場合、コミュニティカレッジまたはユニバーシティカレッジで最初の2年間の課程を履修し、単位を取得することができます。この種のプログラムで取得した単位は、学位プログラムの1年次、2年次の単位として総合大学へ振替えることができます。大学編入プログラムを開設しているコミュニティカレッジとユニバーシティカレッジは、大概近隣の大学と協力関係を整えていますが、どの大学が振替え単位を受け付けてくれるか必ずカレッジに確認してください。さらに履修科目が編入志望大学の学位プログラムに適切かどうかも確認が必要です。 

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